薇姫/獣帝
何かを、決定的な何かがあれば、それを恨んで縋ればよかったかもしれない。
でも、本当に偶然。
運命でも必然でも無いと思ってる。
だから、その縋る物さえ僕には無かった。
何もしないで日々が過ぎていく。
何も食べず、何も発しない僕を親戚は黙って見てた。
まるで、
そのまま死ね。
そう言っている様だった。
でも、それら辺にかな。
体が最高潮の悲鳴をあげて倒れたんだ。
それで、病院に搬送されて虐待と勘違いされた。
親戚には怒やされたね。
栄養失調と脱水症状やらで入院。
その後は施設に入れられた。
高校に入ると同時に施設からの支援を約束に出された。
それ位に、獣帝………
來哉達に会ったんだよ。
あれが、せめてものの救いだった。
くだらない、本当にくだらない自分の弱さがさっきみたいに出るんだよ…」