薇姫/獣帝
雷学冷祭
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『くぁ…』
「今琉稀欠伸した?!したよね?!
うわぁ可愛…「黙れ変態」
尚が私の欠伸に妙に反応しているのを透璃が鬱陶しそうに遮る。
昨日はほぼパソコンしか見てなかった…
「夜遅くまで起きてたのか?」
『何で?』
その通りだけど、何でわかった?
「薄っすらとクマできてる」
『げ………』
言葉を零しながら目元に手を這わせる。
「大丈夫だ、至近距離からじゃねぇとあんまわかんねぇ」
『そ、ならいいや』
軽く流して車に揺られていた。
学校は始業式は無いらしい。
まぁ、柊のことだ。
面倒くさいとかで無いんだろう。
学校に着いて、いつも通り屋上に向かった。
………
すんごい足音が聞こえて、思わず顔が強張る。
來哉達も気づいて顔を上げドアを睨んだ。
バンッ
「琉稀ぃ~」
『うぁ………』
デカイ塊が私に飛んできてそれを避けようと思ったものの傷が痛み、無理だった。
支えきれなくて私ごと地面に倒れこんだ。