薇姫/獣帝
「今日からは居残り多くなるから親御さんと幹部か面子に連絡しとけよ~」
…親御さん以外に幹部と面子と言う選択肢までいれておくのか。
少し肩を落としながら手に持った釘を壁に打ち付けた。
少しだけささって欠けてしまい、ビックリして釘を放り投げた。
その先を目で追うと、紘がそれをキャッチして舌打ちしていた。
釘の集まった場所に投げ入れて私の姿を見つけた紘は私の腰に手を回して息を吐いた。
『どした?』
「疲れた……」
ボソボソと言う紘の言葉に苦笑して教室を見渡す。