薇姫/獣帝
私の部屋に来て、そのままぼーっとする棗。
私はスーツからこの部屋に置いてある服に着替える。
棗は、「お前…」と呟いた。
それに振り返ると、はぁっと溜息をつかれた。
「お前さぁ、いい加減俺とかの前で着替えんのやめろよ」
その言葉に首を傾げる。
『何でお前の前で着替えちゃダメなんだ』
また深く溜息をつかれた。
「………お前、本当に女かよ…」
その言葉にムッとして棗の頭を軽く叩いてやった。
棗は私の世話係の1人だったから、別にそーゆーのはどうでもいい。