薇姫/獣帝
「何であんな男が仕切るチームに入っちゃったの?」
男は私に問いかけながら腹部を蹴り続ける。
「こんな目にあってるの、お前らの頭のせいなんだから。
恨むなら、あいつの下についた自分をを恨みなよ?」
男は歪んだ笑みを浮かべながら恨みのこもった目で私を見る。
『………俺、別にあの人の下にいるつもり無いんですけど』
「今頃命乞い?
でも、残念。
倉庫から出てったの見ちゃったんだよね」
………そんな、上手く出来過ぎた話があるのか。
私は小さく息を吐いて上げていた頭を床につけた。