薇姫/獣帝
「帰るか?」
その後は他愛も無い話をしていた。
私は黙って話を聞いていて、話を振られたら肯定するか否定するかのどちらかだったけど。
私は7:00を回った頃に來哉に言われた。
それに私は力なく頷く。
………少し、疲れたかもしれない。
私は痛む目を忌々しく思いながら立ち上がった。
『じゃあな』
そう言って踵を返してドアノブに手をかけた。
すると、
「送ってくんだから待てよ」
………
送られるのか?
そんな予想できていた展開に溜息が漏れた。