いちごのような甘い恋。
翌日────
結局、よく眠れなかった。
「りこー!」
彩美の声がする。
「お母さん、行ってきます。」
「いってら…、なあにその死神みたいな顔」
「いつだってあたしは死神みたいな顔だよ。
それじゃあいってくるから。」
そう言って、あたしは家を出た。
「うっわ、なにその死神みたいな顔」
「彩美までいうの?
さっきお母さんにも言われて
結構へこんでたのに。」
「何かあった?」
まだ、あいつのことは言わないことにして
「なんもないよ。」と笑って答えた。