だから俺を好きになれっ!
まあまあ…
確かにお子ちゃまな涼より、
大人な唯斗の方がずーっといいけど。
「真紘っ!」
「えっ?!」
いきなり手で口を塞がれる。
「はにふんのよっ! ちふぃろ!」
(何すんのよっ! 千尋!)
なんで、口塞がれてんのっ?!
パニックにおちいる私。
「へぇ。じゃ兄貴とでも付き合えばいんじゃね? 俺気分悪りぃから先行くわ」
明らかに不機嫌な声、態度、顔。
そう言って、涼は学校へと走って行ってしまった。