ありったけの笑顔で…
恋するバレンタイン
『うーん………』
現在学校でお昼ご飯の時間。
頭から焦げがでそうな感じで
唸っている夢花さん。
『夢花たん!どーしたの?』
あたしはタコさんウインナーを
口に運びながら問いかけた。
『バレンタインのお菓子何にしようか
心底迷ってるなう~!!』
あー!もうそんな季節なんだ!
思えば今日は2月3日。
そろそろ女の子は動き始める頃。
『何作るか決めたの?』
『それを決めてないから悩んでるんでしょ!』
『あ!そっかあ!ごめんごめん!
これあげるからまず落ち着いて!』
あたしは弁当箱の中のもう一匹の
タコさんウインナーさんを箸でつまみ
夢花のお口の前へ差し出した。
『はい、あーん!』
パクッ、モグモグ。
『美味しい~♪』
夢花の表情が緩んで笑顔になっていった。