ありったけの笑顔で…
『笹星…?
本当お前どうしたんだよ…』
あたしは淳也の胸の中に飛び込んだ。
涙が隠れますようにって願って。
もうばれてるってわかってるのにね。
本当あたしってバカなんだから……。
『戻れないなんてもうわかってる!
どれだけ思ってもどれだけ忘れようと
しても、もう意味がない事ぐらい
めちゃくちゃわかってる!!
それでも大好きだから……
淳也じゃなきゃ……だめなの。』
あたしは泣きじゃくりながら
そういった。
淳也は無言だった。
『学校でもね、先輩からとか同い年の
男の子とかにね、たくさん
告白されてね、自慢じゃないけど、
あたしってこんなにたくさんの人から
愛されてるんだって思えてね、
好きになってくれてる人だもん、
あたしだって好きになってあげたい。
それが1番幸せになれることだと思ってたから。
でもね、どうしても無理だったの。
どうしても淳也しかでてこなくて。
淳也しか嫌で、淳也にだけ愛されたくて
淳也だけ愛したかった。
会えもしないのにこんなに引きずって
重い女って思われたくなかったし、
早く忘れなくちゃって思ってた。
でも、だめだよ。無理だよ。
だってあたし……
まだ、こんなにも淳也のこと……、
大好きなんだもん。
他の誰かじゃ、ダメなんだよ。』
いい終えた。
ずっと言いたかった本心。
伝えることが怖かったこと。
言っちゃったよ。