ありったけの笑顔で…
だって…。
あの日、断ったじゃん。
何回も戻りたいって言ったけど、
断ったじゃん。
ごめんしか言わなくて…。
『じゃあなんで……ごめんしか
言ってくれなかったの……?』
あたしは淳也に頬を持たれたまま
涙目で問いかける。
『あー、自信がなかったから。』
『えっ……?』
『お前の純粋でまっすぐすぎる
大きな想いに答えてやれるほど
俺はいい男でもない。
だから、言い訳かもしれねーけど、
怖くて逃げてたんだと思う。』
そういうと淳也はあたしの顔から
手を離し、自分の髪の毛を
くしゃくしゃとして、
あたしから視線をそらした。
『そんなの……そんなのバカじゃん!』
そうあたしが怒鳴ると、淳也は
びっくりして目を大きく見開いていた。