たった一つのお願い


「俺が“おはようのキス”しなかったからか?」




どんどんからかいたくなる。


彼女をもっと赤くさせたい。




「だから違うって!
それにお父さん居るのに変な事言わないでよ!」




春陽のお父さんは思わず目が点。俺の気にする事ではない。




「気を遣うなと言われたからな」



「そういう意味じゃないでしょ!?」




あぁ…彼女はこんなにも焦っているのにそんな様子さえ可愛いと思ってしまう。徹夜明けでさらに俺の頭はおかしくなってるみたいだ。




「だが春陽。俺がキスしたら嫌がるだろ?」




ここ最近何度拒否された事か。
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