たった一つのお願い
「ハハッ…変わってるなー。普通なら皆この話すると頑固だとか捻くれ者って言うんだけどな」
「そう?そっちの方がおかしくない?」
「お前と俺は思考が似てんのかもな」
似てる、か…
「そう言えば、昼飯の時間いつも居ないけどどこで食べてんだ?」
「校門出て少し歩いた所の公園だよ」
あそこは広くて人が居ても気にならない素敵な場所なんだ。
「あぁーあそこか…どうりで見つからないわけだ…」
「え?何か言った?」
「いや、何にも。そうか。んじゃ、俺戻る。じゃあな!」
そう言って走っていく園田君の背中を見るのはとてもまぶしかった。