たった一つのお願い
懇願2
「祐司、俺も春陽の手術の説明会出席するからな」
「あー…ハイハイ。それで慌てて父親を説き伏せようとしたわけね」
春陽の手術の説明会は、あと一週間となった。
「それよりお前、父親に了解を得た翌日俺と宮ちゃんに散々釘さして何してたんだ?いい加減教えろよ」
「…断る」
「春ちゃんに聞いたら顔真っ赤にするだけで答えてくれないし」
彼女の場合はきっと照れているだけだろう。
俺の場合は祐司の茶化しが鬱陶しいからだ。
「寝不足で散々だったお前にあの日だけ華が飛んでたぞ?」
「…まぁ、多少はスッキリしたからな」