今日、君にさよならを告げよう
「……あーあ。また断っちゃったの?いいのに、私は皆と一緒でも」
呆れたような声で、隣の席に座っていた菜月が言った。
「いいよ。あいつらと一緒だと、菜月とあんまりしゃべれないだろ」
「ええ?私はそんなの、気にしないのに」
ぷぅ、と頬を膨らませる菜月。
そんな子供じみた仕草に、思わず笑ってしまった。
「……帰ろうか」
ガタン、と鞄をもって席を立つ。
菜月も僕に倣って立ち上がった。