純~Love Story~愛
二人のキスの音が会場に響き渡る。
耳をふさぎたいくらいに 嫌悪感・・・・。

「愛してる?」

甘えた声で モニカが喘ぐ


「お前だけだよ……。」

荒い息で Kei が答えると

やめて~~~~と言いそうになった。


これは演技 映画の世界なんだよ 
そう言い聞かせているのに あまりにリアルで
たまらない・・・・・。


恐る恐る顔をあげると 見かけによらず
豊満な胸をしたモニカに Kei の指が触れていて
また私はショックで卒倒しそうになった。

けいし~~~ん・・・・

私はダメな彼女だね・・・・・。


いくら演技でも 愛する人がそんなことしてるなんて
やっぱりやっぱり辛い


俳優の恋人って辛いんだね・・・・。
本当の線をしっかり引いてないと
心がいくつあっても足りないもん・・・・。


忍先生が ハンカチで目を抑えていて
あちらこちらからすすり泣く声が聞こえた。

最後は悲しい結末なのはわかるけど
私にはそんな余裕すらない。

いい作品 Kei の気迫のこもった演技より
嫉妬にあふれた自分が情けないけど・・・・
泣きたいならこの嫉妬心

エンディングに流れる Kei の歌声でやっと
正気に戻った・・・・・。
< 134 / 229 >

この作品をシェア

pagetop