純~Love Story~愛
携帯のバイブ

隠れるようにして覗き込む

『今日 札幌に行ったんだけどホントにとんぼ返りで
連絡しなかったんだ~今 これから飛行機。
落ち着いたら休みができるから そっちに帰るよ。』

泣きそうになった。

佳真からのメールに救われた気がする。
内緒にされて部外者になった気がしていたから……。

大好きな人が 仕事であっても
他の女の人を愛して抱きしめてキスして


その仕事を喜んであげないといけないのに
私は人間ができてないと思った。


嫉妬しちゃうんだ


モニカや香織みたいに
佳真の周りにいるのは 足元にも及ばない美女ばかり

仕事だって言われても正直とても複雑


俳優と結婚してる人って
どんな気持ちで見てるんだろう・・・・


さっきまで遠かった佳真が
私のところへ戻ってきたような
安堵感に包まれた。

「佳真はさ……遠くに行っちゃった……。」

美月の言葉に ハッとした。
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