純~Love Story~愛
こっちに戻ってきたスタッフと
テレビでよく見る顔の俳優がやってきたのは
夕飯に手をつけられずにボーっとしていた時のこと

「Kei さんのご家族ですか?」

おねえさんが
「そうですけど・・・・」と言った。

「申し訳ありません!!」
スタッフが頭を下げた。

「僕がちゃんと誘導できなくて皆とはぐれてしまって
なのに一言も責めずに大丈夫だってって・・・
何度も肩をたたいてくれたんです。
非難場所も危なくなったんで移動してる時
僕が足を滑らせてしまって……」

そのあと泣いて言葉にならなくなった。

「彼を助けるのにすぐに飛び降りて行ったのが
Keiさんで・・・・自分らが彼をなんとか引き上げて
Keiさんを引き上げようとしたとき
つかまっていた蔦が切れてしまったんです。
あの 蘭さんですか?」

私を見た。

「はい。」

「落ちて行くとき蘭に大丈夫 待っててって伝えてと
言われました……。」

俳優の真っ黒な顔から涙が幾度となく流れ落ちる。

「申し訳ありません!!!」

スタッフは床に顔を押し付けて
土下座した。
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