早川くんの恋スル事情。

 『……は?』

 あまりにも間抜けな声がでたのはすごくわかった。

 でも、なんだ?こいつ自分がストーカーだって自覚してたのか?

 『お前、ストーカーだって自覚してたのか?』

 すると彼女は目を大きく見開いた。

 『えぇ!?違うよ!私はストーカーじゃないよ!そうじゃなくて、早川くんにただのストーカーって思われないように私のこと教えようかなって!』

 『………』

 俺が頭の中でアホかこいつと思っていたら

 『今、アホって思ったでしょ!』

 …ほほう。俺の頭の中までわかるなんてこいつはどれだけストーカーなんだろうか。そんな事を思っていたら彼女が喋りだした。

 『私の名前は澤瀬瑠美!血液型はO型で、誕生日は12月24日!好きな食べ物はパスタ!どうよ!』

 さわせ、るみ…か。そういや俺こいつの名前知らなかったな…
 いつもお前とかこいつとか言ってたし。

 『名前、結構いいじゃん』

 もしかしたら俺の恋ってもっと前に始まってたのかもしれないな。

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