キャラメル
最後のセリフは気にくわなかったが、私のわがままをきいてくれているので、これ以上言えなかった。
私はとりあえず髪の毛だけとかした。
『メイク…しないとダメだよね。』
「別にしなくていいんじゃね。お前すっぴんでも可愛いし。」
『バカ。』
そんな事言われたら照れるじゃん。
私達はスエットのまま外に出た。
アパートの通路(?)を静かに歩く。
電気が切れている所があって、少し怖かったので彼の手を握った。
「あれ、どした?」
『…。』
怖いなんて絶対言えない。
また、可愛い。ちっちゃい子みたい。って言って髪をくちゃくちゃにするはずだ。
コンビニには歩ける距離で、そんなに時間はかからない。