ももの天然水
言うしかない。

紗優とキスしたいし…。

「紗優、去年、階段でこけそうになったでしょ。」

「え?…あ、うん。」

「助けたのが俺。」

「え、知らなかった。」

「その時に、紗優からももの香りがしたから。」

「う…うん。」

「ちょ、俺の方が照れるんだけど。」

「…そっか。」

「うん。」

なにも言わずにつながる手と手。

些細なことで幸せを感じる。

紗優を家まで送り、家に帰る。

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