ももの天然水
紗優が、5歳の時。

旅行帰りに、飛行機が墜落し、亡くなった。

「…ごめんな。思い出させて……。」

「ううん。…話さなかったうちが悪いの。」

その後は、普通の話に戻った。

ずっと前から、気になっていたことがある。

「紗優、進路決まってるの?」

「…うん。なんで?」

そんなの、決まってる。

「彼氏だから、気になるよ。」

ほんとは、紗優を追いかけて同じ学校に行きたいから。

「…そっか。…蘭華学園に……。」

蘭華学園って、あの、レベル高い高校?

マジかよ、俺、行けるのか?

「…もう決定?」

「うん、そうだよ。だから、勉強がんばらないと…。」

俺もがんばらねーと!

にしても、蘭華学園かぁ。

勉強への不安が高まる。
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