ももの天然水
「さ~ゆ~!おはよっ!」

声とテンションの高さですぐにわかる。

「おはよ、真奈。」

「いい匂い!」

うちの髪をいじり始める真奈。

「早く行くよ。真奈、日直でしょ。」

「あ!そうだった!」

こういうことは、忘れるんだよねぇ。

真奈は、どこか抜けてる。

ま、いいんじゃないかな?

それが、真奈だし。

午前の授業を終え、給食。

「蓮、これあげる。」

蓮にプリンを見せる。

「どーも、甘いもの嫌いになった?」

「そんなんじゃないけど、食欲ない。」

「無理すんな。」

「わかってる」

「ヒュー!蓮、かっこいい!」

「黙れ、翔。」

これは、いつものこと。

クラスが明るいのは、これが理由。

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