ももの天然水
その日、蓮は家に泊まってくれた。

「マコ兄。俺、今日は泊まってく。」

「なんかあったか?」

「たぶん、フラッシュバック。」

「そうか。ごめんな、蓮。」

「いや、俺のせいだし。幼なじみだし。」

「お前のせいじゃない。ありがとな。」

そんな2人の会話が聞こえた。

ガチャッ――・・・

「落ち着いたか?」

「うん、ありがと。」

「当たり前だろ。幼なじみだぞ。」

「そっか。」

「紗優」

「わかってる。水城くんには、自分から全部話す。」

「俺、いっしょに行こうか?」

「ううん、1人で行く。」

「なんかあったら、俺に言えよ。」

「うん。」

蓮は、優しい。

蓮をこれ以上巻き込むわけにはいかない。

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