ももの天然水
1人残る教室がオレンジに染まる。

きれい。

今日、全部話さなきゃ。

自分の席に座り、外を眺める。

「紗優」

あの人の声が教室に響く。

「水城くん」

「あの、」

「謝らないで。」

「え?」

「うちも悪かったし。うちも話があるの」

「じゃあ、紗優から。」

「ううん、水城くんから言って。」

「わかった。」

静かな教室…。

「紗優、」

怖い。

なにを言われるのか、

「好き…です。」

……え?

「俺の彼女になってくれますか?」

真剣なまなざし。

嬉しい。

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