俺の太陽
それからは、無意識にキミと距離を置くようになった。


メールすれば声を聞きたくなる。


電話して声を聞けば会いたくなる。


会えば触れたくなる。


触れれば、……抱きたくなる。


そんな連鎖反応に、戸惑いを隠せなくなった。



気が付けば、メールすらほとんどしなくなっていた。


デートの約束をしても、毎回ドタキャンした。


キミを壊してしまいそうで、会えなくなった。


それでも、キミに会いたくて会いたくて仕方なかった。


そんな気持ちを押さえるように、バスケに集中した。


練習がない日も、高校の体育館へ足を運び、自主練をした。


だけど、時々充電が切れてしまうんだ。


だからそんな日は、キミに会いに行った。


いつもキミは笑顔で迎えてくれる。


いつも俺のことを一番に考えてくれる。


俺はそんなキミに、甘えてしまっていたんだ――…
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