犯罪コレクターの独白
往きと同様に、私達は空いた席に座ったのだが、佳波はずっと眠っていた。


見ていたら思わず触ってしまいたくなる、少しカールした黒い睫毛に、私は愛おしい気持ちで目を向けていた。

楽しい夢でも見ているのか、口元を緩めた無邪気な寝顔。

私まで幸せな気持ちになっていた。

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