犯罪コレクターの独白
新幹線を降りると、真剣な眼差しで佳波が口を開いた。

「ちょっと、話をしない?」

「……いいけど」


駅の椅子に腰を下ろす私達。

「本当に申し訳ないんだけど、別れて欲しいの」

私の周囲の空気だけが、凍った。

全く、動かなくなってしまった。

「ごめんね」

人形に話し掛けるように、彼女は語り始めた。

< 129 / 360 >

この作品をシェア

pagetop