犯罪コレクターの独白
罪を犯す意欲が失せたまま、月日は経っていく。


が、私は常に万引きだけは忘れていなかった。

実家――名護家――近くの、大型スーパーにある、レモン味の黄色い缶入り炭酸飲料を得るために。


今まで幾種類もの炭酸飲料を口にしてきたが、この炭酸飲料の右に出るものには出会っていない。

そんな理由で、定期的に私は万引きを犯していたのだ。

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