犯罪コレクターの独白
メスの刃を、死体に滑らせる。


拳大の器官を取り出す。

「これだ……」

これこそ、私が求めていた最高のブローチだ。


その器官の名は――心臓。

赤黒い衣装を纏った、四つの部屋を持つ器官。

先程まで動いていたそのものは、再び活動したがっているようだった。

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