犯罪コレクターの独白
じっとりと溢れる血が、白いコートを赤黒く染めていく。

――美しい。

常人からすれば狂気の沙汰だが、私にはこの言葉しか思い浮かばなかった。


「あなたにとって、最高のブローチを贈ります」

事切れている女性に言葉を投げ掛けると、私は足を踏み出した。

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