犯罪コレクターの独白
「秀俊君を監視していた……いや、秀俊君が罪を犯す様子を監視していた」

「嘘……」

一瞬にして、私は青ざめた。

「残念ながら、本当だ。昼は主に私が、夜は透明人間の国の王様に仕えている者が」


かつて、佳波に別れを切り出された時の如く、人形と化す私。

「随分と多くの罪を犯してきたようだ。殺人は六件だよね、秀俊君」

勿論、人形は返事ができない。

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