犯罪コレクターの独白
家の外見は、十年前と変わりない。


インターホンを押すと、別所さんが出てきた。

髪は白いものが混ざっているが、長さは十年前と同じぐらいだ。

「大きくなったね、秀俊君」

確かに、目線もほぼ同じになっていた。

父親が我が子にするように、別所さんの手が私の頭に置かれる。

なぜか、ほっと安心してしまう。

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