最高の恋の終わり方
おそるおそる私を塞いでいたものをとっていく


武也は向かい側に座っていた



「あん時、俺は莉緒奈が好きだった」

ほら、結局そうじゃん


「でもアイツは先輩と付き合ってたんだ」


え・・?



「でさ、その想いも吹っ切れてた時、あのメモがあった」

「マジでビビった。あんなの初めてだったし、名前無いからわかんねぇし」


「高校受かって東京行ってから、なんだか足りない気がしてた。でも環境になれてないからだと思ってた」

「でも違った。どこ見渡してもないんだよ、梓の姿が」



「えっ・・?」



「俺らずっとクラス一緒でこんな長期間見なかったこと無かったから、気づかなかったんだ」



私を、探していたの?

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