黄金時間が過ぎるまで〜番外編
「え!?」

「え?」

千歳は驚いて、鳴海を見た。

鳴海はキョトンとしている…

「…花園を知ってるの?」

「うん」

「えーー?!ウソーーッなんでーー?!どうして教えてくれなかったの? 」

「それは…言う機会がなかったと、言っておこうかな…」

「それは、そうだけど…」

鳴海がこの店に来たのは、一ヶ月前の事だ…

そんな話題が上がらなくても、おかしくはない、と言えばないのだが…

「何か引っかかる…いつから知り合いなの?」

「高三の時…かな?まともに付き合いはじめたのは、卒業後だけどね」

「卒業後って…」

千歳は釈然としない面持ちで、携帯を睨みつけた…

つまり花園は、社長時代の鳴海を知っているという事だ…

何か疎外感のようなものを感じて、思わず携帯に向かって呟いていた。

「花園め…いつの間に…」

「千歳千歳…付き合いがあったと言っても、実際会って話した事は、あまりないんだけどね」

「え?」

「メル友なんだ、花園とは」

「メル友?どーゆー経緯で、そこに行き着くの?」
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