ありのままのキミ









月曜日。



「機嫌、いいわね。今日なんかあるの?」



珍しくサボらずに六限目の体育を受けた私がダラダラと着替えているとすでに着替え終わってメイク直ししている麻美が顔を上げてそう言ってきた。




「え、何が?」


「体育なんか受けてるし」


「いや、そりゃ私も時には汗を流したくなることも」


「はいはい」



クスクスと笑う麻美に思わず、眉に皺を寄せる。隣でおさげでメガネのクラスの委員長がヒッと小さく悲鳴を上げる。


ちょっとショック。




「まぁ、楽しんできなさいよ」


「だからまだ何もっ!」



私の言葉も聞かずに先に教室帰ってるね、と更衣室から出て行った麻美に見透かされているようでムカつく。



別に今日が楽しみって訳じゃないし。

ま、まぁ?茶碗蒸しは割と好きだから食べれるのは、ちょっとは嬉しいけど?

そうだよ。茶碗蒸しが楽しみな訳で……



「って、だから楽しみじゃねえよ!」


誰もいなくなった更衣室で叫べば、委員長がヒィィィっとすごい勢いで出て行った。


てか、委員長いたの!?





 
 

 

 
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