あたしを食べてよ、狼くん。



香織は、俺みたいなヤツの手で

汚すべきじゃないんだって思った。



もし香織を抱くなら。



そのときは、きちんと付き合おう。




そう思った。







―――――――のに。








「へーぇ。

 香織ちゃんて、


 セフレになりたいんだ?」



「え」





甘い、苦い、何かを嗅がされ、



俺たちの意識は遠のいた―――




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