あたしを食べてよ、狼くん。


委員が一緒になってから、

俺と香織とケイは、よくつるむようになった。


そして――――――――



あの事件があったのは、

放課後3人で飯を食いに行く約束を
していた日だった―――




「香織ーー!

 飯食いに行くぞーっ」




「ちょ、待ってよっ!

 体育委員のレポート残ってんのに!」



「んなの明日でいーだろー」



「だめっ!!

 今日提出って言われてるのっ」


「じゃ、待っとく」





香織の座っていた席の前に、

後ろ向きに腰掛ける。



夕日で照らされた香織の顔は、


すごくきれいで。



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