あたしを食べてよ、狼くん。




窓から吹き込む風になびく髪。


その髪から香る、シャンプーの香り。




思わず、みとれていたそのとき。





「―――――――っっ!!!」




お互いの視線がからみあって………




「…………ごめん。


 キス……………していい?」




返事を聞く間もなく、

俺は本能のまま香織にキスしていた。




「……勇斗……わたし……んっ…」



香織の言葉を聞く余裕なんてない。



何度も、何度も、深く――――


俺は、キスを重ねていった。







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