人な私と機械な君と
本鈴が鳴ると同時に教室のドアが開き副担任(新任でもある)の滝沢先生(彼女いない歴=年齢)が教卓へと向かっていく。

「はい、みなさん、席に座って下さいねー、出来れば本鈴がなる前に席に座っていて下さいねー。」

草食系男子の代表とも言える先生はなんとも頼りのない言い方をしながら話を続けていく。

「え~っと、ホームルーム時に須藤先生(担任)から話しは聞いているとは思いますが今日は始業式です。なので、今日の服装は正装でお願い致します。ネクタイやリボン等を持っていない方は恥ずかしがらず手を上げて下さい。両方3着程予備がありますので安心して下さいね。」

クラスの忘れ物をした者達が次々と手を上げていく。その数は言うまでもない。

「え~・・・と、あぁ・・・・・____。」

大体過半数を越している、忘れ物をした者達の勝利に終った(何に勝ったのやら)。

「全く情けないやつらだなぁ。」

「フフフっ、そうねっ。」

と言っているとこちゃん自身もリボンが見当たらないのですが・・・。それとちいちゃん、リボンを持ってきてはいるけど何か違う・・・・・色鮮やかというか高級そうと言うか・・・。

馬鹿1号:「ところでせんせー、担任はどうしたんですかぁ~?」

ネクタイを忘れた者の1人が話題を変えて話を逸らす。

「えとその事についてはですね・・・、と、須藤先生のお仕事がお忙しいらしく手が離せないということなので、私が代わりを努めさせてもらうことになりました。」

「「「(面倒くさいだけだろ・・・・。)」」」

始めてクラス全員の意見が一致した瞬間であった__。





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