人な私と機械な君と
 講堂に着いた私達2-10組は指定の場所で整列を始める。

「それでは皆さん、点呼を取りますので他クラスの方へと行かないようお願いします。」

馬鹿1号:「なぁなぁ今さ、たっちゃん先生確実に俺達の方向いて言ってたよな。」

馬鹿3号:「まあしゃーないでしょっ。」

馬鹿4号: 「俺達常習犯だしな。」

馬鹿2号:「それにしてもさ、改めてこの学校の生徒数を考えて見るとほんっとに多いよなぁ・・・。」

そう言って兄弟達は渡りを見回してみる。そこには今でも奥の奥まで生徒で詰まっているというのにこれでも1年生を除いた人数だったりする。

馬鹿3号:「確かになぁ~~~。もうここに来て1年も経つっていうのに全然慣れないよなぁ。」

馬鹿2号:「確か3000人超えてんだよね?」

馬鹿4号:「そうそう、教職員も合わせて約3500。」

馬鹿1号:「げ、マジかよっ。」

そんな話しを聞いていた私も背伸びをしながらあたりを見回してみるが身長が小さくて上手く見渡すことが出来ない。仕方がないので想像をしてみることにした・・・・。

「(この講堂の中に(1年生を除く)2500人もの人が・・・・・そんなにも沢山のヒト、が・・・・・・。)」

そう考えている内にだんだんと私の顔が青ざめていく___。そのことに気づいたトコちゃんとちぃちゃんは慌てて私を気遣ってくれる。

「おいおいっ、大丈夫か!?私が悪かったって!いたずらなんてただの悪ふざけ半分で言っただけなんだしさぁっ!」

「そ、そうよっ、だからそんなに心配しなくていいのよっ!」

2人は弁解しようとして私の肩を揺すってくる。

「ち、ちがっ、うっぷっ!」

違うの!ただ人ごみに酔っただけなの!だからそんなに揺すらない・・で・・・・っ!

私の顔はさっきより青ざめるスピードが早くなっていく。

「何してんのあんたら・・・。ってこの子めっちゃ気持ち悪そうやんか!?ほれ、この水無しで飲める酔い止め飲みぃ!!」

変な東京混じりの大阪弁を話す人が酔い止めを私に渡してくれる。私は
それを飲み込み徐々に気が落ちついていった__。


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