人な私と機械な君と
___3時間目の終わりのチャイムが鳴り響く。

「__では英訳の続きは次の事業に回します、では日直ごうれっ・・て、おいお前ら!!」

兄弟さん達は授業後の号令を無視し教室を出て廊下を走り出す。

「今日こそ限定のかにみそあんかけチャーハンを食べるんだぁぁぁぁーーー!!!!」

「俺は限定照り焼きメガバーガー!!」

「俺は安いA定食かな。」

「じゃあ俺はBでっ。」

どうやら兄弟さん達は学食の限定メニューが食べたいらしいです。あとの2人(美馬くんと岡田くん)はただの付き添いだと思いますが・・。

「まったく、しょうがない奴らだなぁー・・・。じゃあ日直、号令。」

「起立っ、礼っ。」

「はい、お疲れさん。」

先生も一礼して教室を去っていく。私は礼と同時にとこちゃんに肩を叩かれる。

「よしっ、じゃあ美鈴、学食いこうぜぇ。」

「うんっ、ちぃちゃんも昼練頑張って。」

私はちぃちゃんと別れとこちゃんと学食へ向かう。

「まったく学食いくのにも一苦労だよなぁ。」

「そうだねっ、わざわざ西校舎を通って行かなきゃいけないもんね。」

「ああ、何で自炊すんの忘れたんだろわたしっ。」

大きいため息を吐くとこちゃん。

「・・・うん・・、そだね・・。」

私は言葉に詰まる。何故とこちゃんは弁当を忘れたと言わないで覚えたてのように自炊自炊と言っているかというと、いつもとこちゃんのお弁当箱の中には自炊した白いご飯しか入っていないからです。なのでとこちゃんのおかずは私が作る事になっています。とこちゃんは親の都合で中学から1人暮らしをしているので私がお世話を焼かせてもらってたりしてます。昼食のおかずはもちろんのこと、毎週晩御飯のおかずをおすそ分けしたり、お掃除を手伝ったりしています。

とこちゃんと今日の昼食の話しをしながら西側の校舎に渡る途中・・・。

「お前は職員室だ・・・・!!」

「お、俺の限定かにみそあんかけチャーハン・・・・が・・・・。」

須藤先生が上杉くんを引きずりながら職員室へと向かっていく。

「おい、月島ぁ、モジャ子ぉ、助けてくれぇえっ。・・あれ、ねえこっち見て?ねぇ目ぇ合わせて?ちょっと・・。」

だめだ!上杉くんをみたら絶対面倒くさいことに巻き込まれちゃう!!

私ととこちゃんは今上杉くんにあった記憶を抹消しながら学食へと向かった__。
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