人な私と機械な君と
リビングのカレンダーには4月7日のスペースに始業式と赤いペンで大きく書かれている。時刻は現在7時を過ぎようとしていた。

「卓也はパンとご飯どっちにするー?」

「パンだとなにぃー?」

少年はテーブルの椅子に座りご飯を今か今かと両足を振りながら待っている。

「一昨日の目玉焼きか・・・良(りょう)んちからもらった特性ブルーベリージャムかなー__。」

少女は冷蔵庫の中を確認しながら弟に冷蔵庫事情を伝える。

「え~~論外な目玉焼きかジャムぅ~~・・・?」

駄々をこねる少年にある魔法の言葉をかけてみる少女。

「このジャムさー、良んちの雪子(ゆきこ)ちゃんが作ったらしいよ。」

「特性ブルーベリージャムでっ。」

爽やかであっさり過ぎる程の即答。少女も同じもので済ませる気のようだ。パンを2切れトーストレンジの中に入れ、冷蔵庫の中から特性ブルーベリージャムを取り出しテーブルへと向かう__。

焼けるまでの時間リビングにある42型テレビの電源を付け、いつものように占いを見る2人。

< 6 / 42 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop