キャラメル
「深結!!遅刻するぞ。早くしろよ。」

あー…こいつは人の気も知らないで!!
ってか私の事前に振ってるくせに律儀に毎日朝迎えとか来ないでよ。

「もぉ、宏希のバカ!!」

私はその言葉だけを宏希にぶつけ家の中に入った。

「深斗ー、宏希が学校行くって家の前にいるよ。」

「えっ?宏希くんが!?」

と笑顔を見せ玄関に走って行ったた。
深斗も宏希が好きらしい。

「あーあ、私も学校行かなきゃ。今日また呼び出されんのかなぁ…。」

憂鬱。

「行って来まーす。」
誰もいない家に向かって言う。
毎日の行いだ。
お母さんはもうすでに働きに出ている。


家の鍵を締める。

「深結!!遅刻すんぞー」

「もう、今行きますー!!」

私は宏希と深斗の元へ走る。


「ふふ。」

深斗がいきなり笑った。


「何笑ってんのよ。」


「いやぁ、姉ちゃんと宏希くんお似合いだなぁ…と思ってね。付き合っちゃえば良いのに(笑)」


「なっっ!!」

私は目を見開いてしまった。


「宏希くんもさ、いい加減強がってないでさ☆」


「深斗ぉ〜〜…。」

宏希は深斗を睨んでいた。


「お〜っ、宏希くん怖っっ」


そう言うと深斗と宏希は学校に向かって追い掛けっこし始めた。

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