キャラメル
「あーあーあー…」

「おい、何変な声上げてるんだよ。」

顔を上げるとそこには幼なじみの姿があった。

「早かったね。」

幼なじみは汗をかき、息を切らせてる。

「何かあったっぽいからかっ飛ばしてきた。はい、キャラメル。」
「ははっ。ありがとう☆……。」

私は下を向いてしまいました。

幼なじみは自転車を止めて私の隣のブランコに座りました。

「なぁ…どうしたん?俺で良ければ聞くよ?」

私はゆっくりと口を開きました。

「あのね…今…病院行って来たの。…なんかね、今日…今やんでるけど、雨降ってた時にお父さんとお兄ちゃん…今日2人で…車でお出かけしたの…そしたら…事故…お兄ちゃんとお父さん…死んじゃった…って…。」

幼なじみは驚きを隠せない顔をしてました。

「…ごめん…。俺…。」
と言うと幼なじみは涙を流しました。

「お前…泣かないの?」

幼なじみは涙を流しながら私の方を向きました。

「…泣かないよ。泣かない。…お兄ちゃんとお父さんならきっと泣いてくれる人…いっぱいいるから…私は泣かない。きっとお兄ちゃんとお父さんも泣き顔ばっか見たくないと思うから…泣かない。」
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