抱きつきたい背中【TABOO】
いつものように・・・。
そういつものように呑んで騒いだ後は3人で雑魚寝して・・・
朝を迎えるはずだった。
首筋に伝わる吐息に身体が反応する。
「好きだ・・・」
その一言を言うと雄一は私に背を向けた。
背中に伝わる雄一の体温。
目の前にある康太の背中。
聞かなかったことにして朝を迎えられたならきっとずっと3人でいられるのかな?
それでも私は聞かなかったことに何て出来ない。
ずっと私も雄一を好きだったから。
ずっと届きそうで遠かった背中を追い求めていたから。
康太の告白を受け入れたのは雄一も応援していると知ったから。
私の気持ちを隠してでもそばにいるために関係を壊したくなかった。
ずるいんだよね・・・私。
ずっと追い求めてた雄一の背中を抱きしめながら、許されない言葉を口にする。
彼氏がいるのに雄一の背中に・・・
「私も好き」