海賊王子ヒースコート(1)
聴き終わって、アイリーンはポツリと呟いた。
「悲しい歌ですね…」
今までは男の子との思い出の一部だった。
しかし今耳にしたものは、同じ歌のはずなのに全く異なった重みを伴ってアイリーンの胸に響いた。
ダリウスの父親の最期を聞いたばかりだからだろうか。
それとも、歌い手の声が切なく震えていたからだろうか。
「そうだな…」
隣にいたレイバンも船長を見ながらゆっくり頷いた。
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