海賊王子ヒースコート(1)
そこまで語ってアイリーンはハッとした。
(つまり…私は…)
「それはつまり…俺のことが好きだから、と解釈していいんだろうか…?」
アイリーン本人も今自覚したことを、ヒースコートが期待をこめた眼差しで尋ねる。
アイリーンは嬉しそうに微笑むと、ゆっくり頷いた。
「はい……好きなのです。私…ヒースさんが……好――」
言葉は続かなかった。
隣にいたはずのヒースコートがアイリーンにのしかかる。
そして、味わうような激しいキス。
「んっ…はぁ…」
すぐに解放されないキスなど初めてのアイリーンは、ドキドキする鼓動を感じつつヒースコートに全てを委ねて長い口づけを受け入れた。