海賊王子ヒースコート(1)
「お家はどちらなのですか?」
「ガルニカ…」
この答えに一同はビックリ。
「ガルニカって…海軍のお膝元じゃねーか!あいつら、そんなとっからもガキ掠ってきたとはなぁ!」
ダリウスが感心していると、甲板からランバートが下りてきた。
「準備、できましたよ」
「おお。じゃあ、始めっか」
そう言うとダリウスはランバートと共に甲板へ行ってしまった。
「何を始めるのでしょうか?」
アイリーンが傍にいたヒースコートに問えば、静かな声で説明してくれた。
「死者となった子供達の弔いだ。遺体を海に還す」
「海に?」
「ああ。どうする?俺は甲板に行くが…一緒に来るか?」
「…はい」