海賊王子ヒースコート(1)

行き当たりばったりな性格のレイバン一人では不安。

しかも世間知らずなお坊ちゃんファビウスまでいたらさらに不安、ということらしい。

「わかりました。どのくらいでこちらへ戻ればよろしいのですか?」

「海賊が軍の牢に入ってから七日後に裁判が開かれると法律で決まっていますから、船長達の場合は今日から一週間後です。それまでにガルニカへ戻ってきて下さい」

一週間。

ガルニカから首都まではそう遠くないから一週間内に往復できるだろう。

アイリーンは力強く頷いた。

「では、決まりですね。よろしくお願いします」

「はい!」


こうして、珍しい組み合わせでの首都トゥドゥール行きが決定したのだった。





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